古民家の大地再生
2019/07/15

兵庫県小野市にある古民家へ、土壌の改良のボランティアに行ってきました。
自転車グッズの製作所を営んでいる八尾市の川住さんご夫妻。今後の人生を自然ゆたかなところで過ごしたいと、広い庭と畑のある古民家を購入されました。「いろんな夢や志のある人たちや、都会で疲れた人たちが、癒される空間になればいいな」とのことです。
数百年前の古民家を数十年前に移築したものだそうで、純和風の何部屋もある豪邸ながら、建物は非常に端正で綺麗です。台所には迫力のある黒光りする梁が見えています。
しかしこの家の敷地も、空気と水が詰まっていて動かず、雨が降るとあちこちに泥水が溜まります。家の周りはガチガチにコンクリートで固められており、一旦たまった泥水はなかなかはけません。植栽も弱っていて、今にも枯れそうな子がいます。
非営利団体「大地の再生」による 大地の呼吸を取り戻す工事が、6月半ばから始まっていました。
今回の現場の親方は、「大地の再生」関西代表の増茂匠(ますもしょう)さん。
親方の見極め・指示で、水脈を通すところ、点穴を開けるところ、コンクリートを割る場所などが決められ、4~8人規模のチームワークで仕事を進めていきます。
標題の写真は、ユンボという重機でコンクリートを割っているところ。水脈を通すところに管を埋設し、炭・竹・枝・笹などで空間を保って明渠にします。この手法は、江戸時代の文献などにもあるそうです。
平日はプロの造園スタッフで作業を行いますが、土日祝はオープンディで誰が来てもよく、平易な説明を受けながら参加することができます。
施主のご主人は、京田辺市のパン屋さんマテアのおじさんにそっくりで、懐が広く、頭が柔らかくて、いつも人の輪を取り持つ気配りをかかさない方。奥さまは、小柄で美人、ちゃきちゃきっ!と家事や雑事を片付けてしまう才女。
工事部隊は、この古民家を間借りして寝泊まり・食事などしているのですが、居心地の良いことこの上なく、古民家民宿に泊まりにきたみたいです。造園版のWWOOFのようです。