アンサンブルの集まりに参加
2019/12/28

1年半ぶりに箕面の「トリカード・ムジーカ」の合奏会に参加してきました。
私が会社員だった時代に属していた「アンサンブル・フロイント」というオケの指揮者だった、小西収さんが主催する集まりです。
私はバイオリンが好きではありませんでした。親にレッスンに連れて行かれたので、弾いていました。弦を弓でこする時の「わかってる感」があって、その感触・音色が嫌いではなかったので続けていた、という感じです。大人になって出会った小西さんの指揮で、初めてバイオリンが、音楽が、好きになりました。
今日の曲は
ベートーベン 交響曲第3番「エロイカ」 第1楽章
ベートーベン 交響曲第5番「運命」 全楽章
ブラームス 交響曲第3番 第2楽章
「エロイカ」は 2ndバイオリンの経験が多くて、1stで本番は1~2度しかしたことがありません。
今ごろ言うのもなんだが、意外に難しい。
この難しさのタイプは、切った張ったの世界というか、忍者が手裏剣を投げたり、飛んだり跳ねたり、水面下でじっと息をこらしていたり、厳しい修行を積んでるようなイメージがあります。
「運命」の第1楽章の8部音符、たいていのアマオケではスピッカートで弾くのですが、小西さんからはデタシェで弾くよう言われます。これは実は大変するどい指示で、音楽的には本当はマルトレで弾きたい音符なのです。プロはきっちり頭を付けて弾きます。
アマオケの技術では弾けないこの8分音符をマルトレっぽく発音するには、スピッカートよりデタシェの方が近かったりします。
豊中のアンサンブルサビーナで「運命」を弾いたときは、マルトレになるよう声をかけあって練習しました。当時は苦心したのですが、右手の持ち方を改良したらできるようになりました。
「エロイカ」と「運命」を続けて弾いてみると、ベートーベンのすごさを感じます。曲から求められる弓使いが全然違う。違う作曲家の作品のようです。
しかも第3番「エロイカ」と第5番「運命」の間にある第4番、これも作曲家違うでしょ?ってくらい個性的。1楽章冒頭は、宇宙空間の視野いっぱいに「ぼわああ~~」って霞のようなリングをまとった木星が眼前に浮かびます。第4楽章のへんてこさも捨てがたい。
「エロイカ」や「運命」より、第4番が好きです。
疲れ切ったところでブラームス。
音が突然高いところへ飛ぶのって、止めて欲しいんですよね。(笑)
G線のCの音から、E線の第7ポジションのAの音へ飛びますか! それ以上に115小節のCが恐い。
いかに確実に音程を取るか、あれやこれやと知恵を絞ります。
初めて馬渕清香先生のところへ足を運んだとき、こういう箇所に対処できる私の知らない秘儀を教えてもらおう!と思ったのですが、秘策はありませんでした。
場所をどうロジカルに捉えるか、と、気合い。
結局この2つなのでした。
もちろん「身体」という土台があっての話です。