新米のハザかけ天日干し
2020/11/09

借りている八幡市の田んぼで、刈り残しの「旭」「タイ米」と、「赤米」「黒米」「緑米」の収穫をしました。
「旭」というのは、ササニシキの先祖にあたるお米です。明治時代は西の「旭」 東の「亀の尾」と言われ、この2品種が日本中で作られていました。現在わたしたちが食べているお米は、ほとんど「旭」「亀の尾」を祖先としています。
古い品種は、お米アレルギーが出にくいです。それは「でんぷん」の組成が違っているから。
昔のお米はアミロースが多く、もちもち感の元となっているアミノペクチンが少なかったのですが、品種改良を進めるにつれアミノペクチンの比率が増えました。
それで、「糖化が進みやすい」「消化・吸収が速すぎる」お米になってしまったのです。
その古い品種ですが、すごい事実が分かってきました。
昔の人にとっては、当たり前のことだったのかもしれませんが。
お米はそもそも多年草、田植えしなくても 前の年の切り株から生えてくる。誰に聞いたか忘れましたが、そんな情報を耳にしていました。”ほんとかも” と感じながらも、”それがホントなら苦労しないよ” と思っていました。
いままでの常識が否定される情報は、ニンゲン遠ざけたくなるものです。
しかし、前年の切り株から生えてくる現象が、八幡市の田んぼで起きていたのです。
今年はあまり草取りをしてなかったものですから、勝手生えの稲がそこかしこに出穂していました。前年や前々年のこぼれ種です。植えてないのにラッキー、くらいにしか思っていませんでした。
しかし刈るとき根元をよくよくよく見ると、去年刈り取った株から出ています。今年の株じゃないのです。
仰天して、離れている仲間2人を即!呼びました。6つの眼をみひらいて確認しました。
去年の枯れたストロー状の茎の内側から、今年の茎が出ています。生命力の強い古いお米だからこその事象だと思います。
肥料をやらなくても野菜は育つ、やらないほうが健やかに育つ。そう聞かされたときのニンゲンの反応も、きっと同じなのでしょう。私もその情報に出会ってから腑に落ちるまで、2年を要しました。
稲の写真は・・撮ってません。
家にスマホ置いてったから。