子供たちの気になる症状
2021/01/23
バイオリンを教えだして、沢山の子供たちと接するようになりました。子供たちの気になる症状、多い順にあげると
【1】体がよろよろしている 腰がぐねぐねしている すぐ座ろうとする
【2】音符の上下の認知ができない
【3】動かそうと思った指が動かない
今回は、【2】【3】について書きたいと思います。
バイオリンを弾くには (1)譜面を読んで (2)音程を取る という作業がいります。
(1)五線譜のどこに音符があるか
-<例1> まんなかの線の、線上にある
-<例2> 1番下と、下から2番目の線の、間にある
(2)指板のどこに、どの指を置くか
-<例1> A線の下から1cmの所に、人差し指を置く
-<例2> D線の下から3cmの所に、中指を置く
これを体の機能の動作順に書くと、以下のようになります。
①眼球など視覚機能の働き
②視覚情報の脳による読み取り = 視覚野の働き
③読み取った情報から、どの指を動かせば良いか判断 = 連合野の働き
④どの指を動かすか、脳から指令を出す = 運動野の働き
⑤指令を指先の筋肉まで伝達
①②の働きが阻害されていると
【2】音符の上下の認知ができない
ということになり、④⑤の働きが阻害されていると
【3】動かそうと思った指が動かない
ことになるのだと思います。
一連の過程のどこで、どんな風につまづいているか、原因は1人1人違うと思います。
上下の認知ができない子は、音符aの次にある音符bが、aより下にあるのか上にあるのかわかりません。わからないので、楽譜をじーーっと見つめています。
私は何が原因か知りたくて、その子をじーーっと見つめます。
人体は、微弱な電気やホルモン等で動いている超繊細な精密機械です。
人工的な化学物質や電磁波が入ってきたら、誤動作を起こすのではないでしょうか。
成長には個人差があります。
未就学や小学校低学年ではできないこともあります。
体が大きくなるにつれどの子も改善します。
しかし小学校高学年に進んでも、中学生になっても、音符の位置が分からなくなったり、違う指が動くことがあります。関数や方程式がわかる子が、です。
また成長して事象が現れなくなっても、問題が解決したワケではないと思います。私は小児喘息で、中学に上がったころから発作が出なくなりましたが、30歳前からふたたび出てきました。成長で症状が消えても、それは解決じゃないのです。
動かそうとした指と、違う指が動く我が子を見て、”〇〇ちゃんの脳のなかで一体何が起きてるの?”と言った保護者さんがおられました。やはり、「幼いからまだ出来ない」のと、「なにかちょっと変なことが起きている」のは、はたから見ていて違うのです。距離を置いて我が子を見ることができる方なんだな、と思いました。
〇〇ちゃんは困ったような泣きそうな顔をして、首をかしげます。
ケロリとして意に介さない子もいる(それはそれでイカン、意に介しなさい!)のですが、〇〇ちゃんはこの事象がこたえるみたいで、自分ができない子だと思ってしまうようでした。