中川恵バイオリン・ビオラ教室

枚方市や京田辺市の図書館で出会った本達のおはなし

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図書館大好き

図書館大好き

2021/09/09

枚方市の御殿山に住んでいた若かりし頃、枚方市立 御殿山図書館 によく行っていました。
往路は登り坂がとてもきついのですが、展望が開けるのが気持ちよくて、休日の楽しみのひとつでした。

 

図書館の裏に人気のない公園があり、そこでバイオリンの練習もよくしていました。
住んでいたワンルームマンションは壁が薄くて、弾けなかったからです。
夜遅くに街灯の下で弾いていたこともあります。
今だったら通報されるかも。
まだ大らかな空気感の時代でした。

 

御殿山にはバイオリン教室をしているスズキメソードの重鎮の先生がいらして、何度かレッスンを受けに行きました。

私はただ、もっと上手になりたかっただけなのですが、当時はまだバイオリンは子供が習うものという雰囲気で、先生は大人を教えたことがないようでした。

 

公園でバイオリンを弾いていたら、図書館と併設されている公民館で練習していた弦楽オケの人からスカウト?されて、その団でしばらくコンミスやソリストをしていたこともありました。

御殿山の公民館は、後年、枚方市民メサイア管弦楽団の練習でもちょくちょく訪れました。

 

 

公園の奥、東側には御殿山神社があり、当時は詰めている方がどなたもおられず、閑散とした雰囲気でした。
その後 交野神社の三男坊が空いている(?)とのことで白羽の矢が立ち、くどかれて御殿山神社にやってきました。


東京芸大卒の声楽家、片岡伸介さん。
「枚方市民メサイア公演」の音楽監督・合唱指導・ソリストして、枚方界隈の音楽関係者の間で慕われている方です。
地鎮祭を依頼すると、祝詞のあとオペラを歌ってくれたりするそうです。
祝詞もええ声なんやろな~  聴いてみたい。。

 

奥様は学生時代に出会ったピアニストさん。
声楽家と結婚したはずだったのに、神職の妻になってしまいました。
御殿山神社の敷地内への引っ越しに奥様の出した条件が「グランドピアノを持っていくこと」だったそうで、和室にでん!と鎮座しています。

 


図書館や本屋さんでは、棚に引き寄せられるようにして手に取った本の内容が、自分に必要なものだったりすることがあります。
御殿山図書館では、トリイ・ヘイデンの 「シーラという子」 に出会いました。
トリイ・ヘイデンに取りつかれた?私は、彼女のハードカバー本を全部購入!
したのですが、彼女が書き下ろした小説は面白くなくて、実話に基づいた本以外は処分してしまいました。

 

ダライラマ14世が書いた本を買ったのも、近藤紘一さんの「サイゴンから来た妻と娘」を買ったのもこの頃ですが、書店で手にした記憶が直後からありません。
何かに導かれ?て、夢遊病者のようにレジに向かったのでしょうか。

 


京田辺市に12年間住んでいた頃は、ペットの小鳥を小さなカゴに入れて、キンコヤカフェ や 天然酵母パンのマテアさん、そして  京田辺市立中央図書館  に行ってました。
鳴き声を耳にした図書館員さんが、館内に迷い込んだ小鳥を救いだそうとカウンターから出てきたこともありました。(お騒がせしてすいません)

 

京田辺では、保江邦夫さんや桜井識子さんの本にはまりました。
なぜかすーっと手が伸びてつかんだ本が「神様につながった電話」 by保江邦夫。
怪しい! 怪しすぎる! なんで私はこの本をつかんでるんだ!
でもとっても面白かったです。

 

一番忘れられないのは 「人生を変えてくれたペンギン  海辺で君を見つけた日」。
重油にまみれたペンギンを保護し、彼を海へ帰す方法を模索しながら、職場の屋上で飼った著者の、実話に基づいた物語です。

 

京田辺図書館で借りたのだったか覚えていないけど、 「ヒトはイヌとハエにきけ  異種間コンタクトの方法」 もすごい本でした。
「動物はすべてを知っている」という題名に変わって再版されています。

 


京田辺市の図書館は、気骨のある司書さんがいるらしく、お勧めコーナーのところには常識的でない内容の本が時々置かれています。
私はここで自分の既成概念を壊されるのが楽しくて、いつも背表紙をチェックしていました。
「キズ・ヤケドは消毒してはいけない―治療の新常識「湿潤療法」のすべて」
「小麦は食べるな」
「シャンプーをやめると、髪が増える」
「血液の闇」
どれもクラッシュ力が強かったけど、生活の役に立っています。

 

 


1年半前からは、京都府井手町の  井手町図書館  にお世話になっています。

上記2つに比べると正式名称に威厳のない図書館ですが、年季の入った看板の素敵さが負けていません。

 

引っ越し後すぐコロナになったので、こちらの図書館へ小鳥は連れて行っていません。
小鳥ちゃんの散歩は、オーガニック食品店の大西商店JR玉水駅前の無垢木雑貨の志木、畑などでしています。


彼らを外へ連れ出すのは、空や風や太陽を感じてもらうことで健康で長生きしてくれるんじゃないかな、と思うからです。
だから小雨や雪も見せます。
犬の散歩と一緒です。
世話好きの 京田辺のキンコヤカフェ のお母さんはいつも、”この人鳥連れてくんねん。散歩やて。” と、私のことを他のお客さんに紹介してくれてました。

 


この記事の素案を書いた翌日、井手町図書館の新刊コーナーにトリイ・ヘイデンの新刊「うそをつく子」がででん!と置いてありました。
私のために!(大いなる勘違い)
図書館さん、ありがとう!

 

久々のトリイ節に浸かりながら、気づきました。

私の生徒さんたちへの辛抱強さや接し方は、トリイの影響を受けていると。

 

 

16年ぶりのトリイ・ヘイデンの新刊は、読み応えがありました。

 

最も琴線に触れたのは、393頁の3行目

「それで終わりだった。ジェシーはわたしのところには戻ってこなかった。」

ここで初めて涙腺がゆるんでぽろぽろぽろ。

 

そしてエピローグを読んで、

”トリイ・ヘイデンのノンフィクションで、こんなハッピーエンドの物語は無かったのでは?” と思ってふたたびぽろぽろ。

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