子ども音楽道場「プロペラプロジェクト」
2021/08/20
京都で森悠子先生が定期的に開催している 子ども音楽道場「プロペラプロジェクト」。
8月21~23日に予定されていましたが、中止になってしまいました。
「プロペラプロジェクト」は、次世代の子ども達のために音楽を通して行う人間形成の教育プログラムで、私のバイオリン教室の生徒たちもこれまで何人か参加させてきました。
事務局の方のお話によると、子供たちを守るために決断した、とのことでした。
私は聴講に行きたかったのですが、残念な運びとなりました。
インスタグラムで互いに近況を拝見し合う仲になった、音楽家としても人生においても先輩であられるピアノの先生から、発表会をしたとの投稿がありました。
「お花もなく、張り詰めた空気が会場に漂い、子供達も終わった後一番緊張したと。満足げな様子でした。これからはどんな事が起こるか分からない時代、その時どんな決断を出すのかいろんな事を考えさせられる発表会」だったそうです。
コロナの最中、いろいろな決断があると思います。
何かを中止にするにしろ、何かを敢行するにしろ、どんな決断も懸命に考えて導いた結論です。共感してあげたいと思います。
音楽界では、直接お客さまと接する演奏の機会が激減してしまっていますが、学べる機会も減ってしまっています。
シンクロナイズドスイミングの世界的指導者の井村雅代さんは、あるとき、選手たちにズレている箇所を教えるため、ビデオを見せたそうです。
ところがビデオではズレていない。
しかし生で見ている井村雅代さんの眼には、ズレているように映っている。
井村さんは「気配」がズレている、と考えました。
オリンピックや世界選手権で表彰台に立つには、「気配」レベルでぴったり息のあった演技にしなければならない、と気づいたそうです。
バイオリン教室では遠隔ビデオレッスンのメニューを設けていますが、やはりリアルレッスンの方が良い指導ができます。
それは「気配」も見えるからだと思います。
自分が学ぶ立場のときも同じで、受講も聴講も、リアルでなければ見えない感じとれない何かがあります。