中川恵バイオリン・ビオラ教室

偶数ポジション

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偶数ポジション

偶数ポジション

2020/09/26

第1ポジションの次に習うのは、第3ポジションです。
第3は「串だんごとどら焼きの法則」がそのまま当てはまります。
ポジションを上がり下がりする、運指の基本パターンから考えても、第1の次は第3が妥当です。

 

第3の次は、第5を習うことが多いかと思いますが、奇数ポジションはどこまで上がっても「串だんごは奇数、どら焼きは偶数」です。

 

第5の次は、第2と第4に取りくむことをお勧めします。奇数ポジションがしっかり身体にしみついていると、偶数ポジションも修得しやすいです。しみついていないと、混乱します。
第2と第4は、同時並行的にやると、効率がいいでしょう。第2が出来るなら、第4も出来る、とも言えます。

 

私が子供のころは偶数ポジションを意識して習うことはなく、ひたすら奇数ポジションで高い音の出てくる曲をどんどん弾いていきました。今にして思えば、偶数ポジションが使えないことで、しなくていい苦労をしていました。使えるようになると なんと便利なことか!

 

偶数ポジションの大切さに気付いたのは、シューマンの交響曲 第2番 第2楽章が弾けなかったからでした。人間、追い込まれないと分からないものですね。偶数ポジションにめざめた後は、偶数ポジションを使うと楽な箇所を積極的に見つけ、片っ端から弾いていきました。

 

3~4つくらいの音符のかたまりでも、偶数が楽なところは偶数にして、第1と第2の移動、第2と第3の移動というように、2度の動きを多用する弾き方をしました。

2度に慣れてきたら、第1と第4、第2と第5と、4度もやりました。そのうち事前に決めなくても、弾きながら判断できるようになりました。

奇数ポジションのほうが楽な部分があっても、一貫して偶数ポジションのみで弾く、という練習もしました。奇数ポジション中心だった子供のころの、逆をやったワケです。

 

 

偶数ポジションは、左のフォームを整えるのにも向いています。

 

日本人の女性には、第1ポジションの左肘の角度は、開きすぎです。身体のサイズに対して、楽器が大きめなのです。バイオリンは、ヨーロッパの白人男性たちに弾かれていた楽器ですから、彼らに合うサイズとなっています。そう考えると、日本の男性にもちょびっと大き目、ということになります。

 

第2ポジションだと左肘の角度が少しせばまり、人差し指をそらすのも小指を伸ばすのも、楽になります。オクターブの距離も、第1より第2が短くなります。左のフォーム、左指の押さえ方の改善に取り組むなら、身体的には第2ポジションが一番いいです。

 

第4は、左手が楽器のボディに当たって真っ直ぐ上がれなくなって以降、どのような形で上がっていったら良いかの礎となるポジションです。

 

第3で左手が楽器ボディに当たる、とする説明もありますが、正確には、『音程の高い弦 ✕ 数字の低い指』という条件でボディに当たることはありません。また身体の小さな人ほど当たりにくく、大きな人ほど当たりやすいです。これは左手首の角度の違いによります。

 

第4ポジションになると、左手に楽器が必ず当たります。『音程の低い弦 ✕ 数字の高い指』になると、ボディが邪魔になります。第4より上へ行くために、左てのひら・左腕をどう御すべきか、という学びが必要です。

 

基本の姿勢を、体幹から変えて、身体に無理をさせずに身につけると、ハイポジションも取りやすくなり、10度など、およびもつかなかった距離が楽に押さえられるようになります。ビブラートがかけやすく、トリルが回ります。

 

バイオリンがうまくなりたかったら体幹。

体幹は「意識」と「引き算」で変わります。

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