バイオリンを弾くための身体作り 推薦図書
2021/08/24
バイオリンを弾くための身体を作る、私の推薦図書です。
バイオリンの技術を磨くための、レッスンで使っている教本については、以下のブログ記事でご覧ください。
はじめてのアレクサンダーテクニーク
からだを使うのが楽になる
がんばりすぎなくても、出したい音は出せる!
石井ゆりこ
(株)ヤマハミュージックメディア
アレクサンダーテクニークの本はどっさり出版されていますが、どれも読みやすいというわけにはいきません。
出版物すべてに目を通したわけではありませんが、これは平易な内容で、基本の考え方をきっちり押さえている本です。
課題を抱えて、あちこち情報や文献に当たっていると、頭が整理できなくなってきます。
そんな時この本を開くと、視野が澄んで、気持ちが楽になり、意欲がわきます。
ヴァイオリンを弾くための 身体の作り方・使い方 基礎編
からだの痛みに悩むヴァイオリン奏者必見!
柏木真樹
せきれい社
あれこれ探求するのが好きな方には、とっても面白い本です。
筋肉や骨の名前もたくさん出てくる濃い内容ですが、ある程度バイオリンの知識があれば理解できる言葉遣いや説明文になっています。
柏木さんの弾くときの姿を見ていると、まるで鼻歌でも歌っているようで、バイオリンという楽器が難しそうには全く見えません。
「鼻歌でも歌っているように弾いている」という点では、森悠子先生、古澤巌さん、玉木宏樹さんと並んで、私にとってスペシャル・リスペクトな方です。(ちょっと口は悪いんだけど・・)
チェロで「なんでもなさそうに弾いている」リスペクトなプロ奏者さんは多いのですが、バイオリン・ビオラはなかなかいません。
それだけバイオリン・ビオラは、不自然な姿勢を強いられる楽器、ということなんでしょう。
人気でなかなか予約が取れないと思いますが、関東でレッスンをされておられます。
♪ 「レッスンの引き出し 身体編」のブログも参考になさってください ♪
足についての本当の知識
痛みや悩みを解決する!
左右非対称運動への意識改革
疲れない!故障しない!
様々なスポーツ、歩行、日常生活に。
水口慶高
実業之日本社
バイオリンを弾くには、足・脚・腰がとても重要になります。
下半身がしなやかでしっかりしていないと、上半身を意図どおり動かすことができません。
ほんじゃパールマンはどないやねん。
と、私も思います。
パールマンの研究したことはないのですが、腰が優れているのではないかと思います。
腰は下半身の全てを総括している部位だからです。
パールマンもバイオリン、簡単そうに弾いてくれますね。はあ~。
水口さんは主にアスリートの指導をしています。
直接お話をしたことがありますが、深い洞察力を持った方です。
本も何冊か出されていますが、これが一番読みやすい。
現在は長野県の郊外で、ミズグチメソッドの指導 を行っています。
-運動には法則があります。
-我々人間がそもそも持っている体の形や仕組みが生み出す法則性と、
-自然の摂理という絶対的法則性。
-つまり、「そうなるようになっている」ということなのです。
-運動は作るものではなく、かってに生成されてしまうものなのですね。
-「身体が求める動き」を抽出し、あなたの身体運動の「ふるさと」に帰って
-いただくためのお手伝いをいたします。
この本、京田辺市の図書館にあります。
当時(今でもですが)バイオリンを弾くときの自分の足腰に課題を感じていて、「健康」とか「運動」などについての本が並んでいる棚でたまたま見つけたのでした。
専門的な箇所もあり、全部読むのは大変です。
興味の持てるところだけ読んでも、きっと得られるものがあると思います。
アイ・ボディ
脳と体にはたらく目の使い方
ピーター・グルンワルド
誠信書房
アレクサンダーテクニーク教師であるピーター・グルンワルドが、
その知識・経験から発展させた考察、手法です。
この本、京田辺市の図書館さまに、私がリクエストして買ってもらいました。(^^;)
図書館で2度借りて読んだあと、これは自分で持っておくべきだ!と思い、買いました。
(その節はありがとうございました。図書館さま)
京田辺市の貴重な蔵書としてリサイクル図書に出されないよう、京田辺市民のみなさまはぜひ借りてください。
この本も最初の方は面白いのですが、だんだん抽象的で難しくなっていきます。
私も読みやすいところや興味のもてるところから読み解いています。
眼の使い方の改善に、ピンホールメガネ という道具が紹介されています。
日本国内では訳者の片桐ユズルさんが通信販売しており、私も持っています。
昨秋からのスマホ利用で悪化したのが、ピンホールメガネの利用で戻ってきました。
片桐ユズルさん は、ピーター・グルンワルドを招聘した アイ・ボディ のセミナーを
開催するなど、日本国内へ広める活動を積極的に行っています。
アレクサンダー教師、アレクサンダー本の訳者として知られていますが、
京都精華大学の名誉教授でもあります。
アレクサンダーテクニークの個人レッスンを受けていた深海みどり先生宅で、
お話したことがありますが、独特な視点をお持ちの方です。
♪「メガネと眼のはなし」のブログ記事では、楽譜用のメガネを作ってもらった話を書いています。♪
ヴァイオリニストならだれでも知っておきたい「からだ」のこと
楽器と身体の一体感をめざして
ジェニファー・ジョンソン
春秋社
題名からして ”これを買わねば!” と思わせる本ですね~。
しかし独学で読み解くには難しいです。
アレクサンダーテクニークのレッスンを受講してから or 受講しながらがよいと思います。
必ずしも音楽系の先生、バイオリンのことが分かっている先生でなくて、大丈夫です。
これまで覚えきれないほどの「身体メソッド」を調べたり学んだりしてきましたが、私が教室のレッスンに一番取り入れているのはアレクサンダテクニークです。
しかしアレクサンダーテクニークは、西洋的・解剖学的なところが、理解を難しく
している側面があると感じます。
書物での理解・習得は難しいです。
「アレクサンダーテクニーク」に強い興味・関心のある方は、費用・時間は
かかりますが、セミナー等を受講して体験してください。
先生によっても、かなり違います。
私は 深海みどり先生 のコーチングスタイルが合い、教え方の礎を作ることが
できましたが、ほかに3人の先生からも学びました。
「バイオリンを弾くための身体作り」の書物は、教室にどっさりあります。
引っ越しで捨ててしまったものもあります。
骨と筋肉の本2冊は、レッスン時 生徒さんに説明するのに、見せたりします。