中川恵バイオリン・ビオラ教室

バイオリンの左指のフォームを、整える順番について

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バイオリン左指のフォーム 整える順番

バイオリン左指のフォーム 整える順番

2019/07/09

バイオリン・ビオラの左指は、小指がとっても難しいですよね。かと思うと、苦労なく小指が使えるようになる生徒さんもいます。違いは体幹の使い方だと思います。

 

殆どの教本は、左指は 1→2→3→4 という順で登場します。
しかし私は、2or3 から取り組むのが良いと考えています。

 

①3(または2)
②2(または3)
③4
④1

 

というのが、私のお勧めする順番です。

 

しかし、1を使わなければ曲もスケールも弾けません。
ですので現実的には、

 

①1・2・3を使いだす
②2・3の形を良くする
③4の形を学ぶ
④1の形を改善する

 

という順になります。

 

③4の形が作れて、④1の形が良くなると、→シフトが出来る→ビブラートが出来る と芋づる式に上達します。

 

サスマンスハウス「はじめてのヴァイオリン教本」という教材では、左指は2→4→1→3という順で訓練します。1→2→3→4という固定観念があると、ギョッとするような順番です。 私は2からスタートして、次が4だというのは、ありえると思います。 

 

いちばん難しい指を最後にする。その考え方には誰も異論はないでしょう。 それが1なのか4なのかは、意見のわかれるところだと思いますが。 

サスマンスハウスの本では、最後が3です。これも最後は1か4だと思いこんでいると、ギョギョッとします。しかし2→4と来たらば、→1→3もありやなあと感じます。実際に手を動かしてみると、そう思います。

 

この教材を作った先生は、1→2→3→4という順に疑問を感じたのだ、と思うと、親近感がわきます。 

 

ピアノは人口が多いぶん教材も大変多く、限られた教材しかないのが悩みのバイオリンに対し、教材が多すぎて比較検討に労力がかかります。

いつも生徒のピアノ伴奏をしてくれる金原佳子先生に、左指の順番について使える教材が無いとこぼすと、”新しい教材というのは、既存の教材に満足できない先生が出すんやで” と。そーなんや。

 

 

E線に1の指、という(弦と指の)組み合わせは、全ての組み合わせの中で最も難しいと思います。

ハ長調のファをE線で弾くのはさらに難しい。(ビオラではA線のシ♭)

 

無理やり置いて故障クセがついてしまい、演奏の仕事を頻繁にキャンセルしていたことも過去にありました。今ではそんなこともなくなり、自らのフォームを改善してきたノウハウを生徒さんにレッスンでお伝えしています。

 

E線の1の指がとくに不得手な生徒さんは、レッスンの素材を変えることがあります。

Ddur(ニ長調)の曲やスケールをしてもらったり、移調ができる生徒さんはAdur(イ長調)をDdur(ニ長調)へ移調してもらったりします。AdurからDdurへの移調は、左人差し指を守るだけでなく、相対音感の訓練にもなります。

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