腕と胸の境目はどこでしょう?
2021/03/08
腕って何? 胸ってどこかなあ?
上手になりたいのに行き詰っているなら、弾き辛さに苦しんでいるなら、
バイオリンを弾く動きの仕組みを勉強するのもひとつの方法です。
体の構造、骨と筋肉の名前と役割、などを知りましょう。
バイオリンを弾くという行為に邁進していると、手指の動きや型に、
注意が集中していきます。
感覚器官のなかでは、眼を過度に使おうとします。
これはあまり良い状態ではありません。
むしろバイオリンは弾きにくくなります。
自分の注意や意識を、もっと体幹寄りに、振り向けましょう。
【問1】骨は、どこまでが体幹で、どこからが腕?
体幹の骨は 肋骨・胸骨・背骨。
腕の骨は 鎖骨・肩甲骨・上腕骨から先。
【問2】筋肉は、どこまでが体幹で、どこからが腕?
肩より先にあるものは、腕の筋肉ですよね。
もっとも体幹寄りの、腕の筋肉が、大胸筋・広背筋 です。
大胸筋・広背筋は、体の中心(胸骨・背骨)と、上腕骨をつないでいます。
「体幹と腕」をつないでいる筋肉は、ほかにも沢山あります。
「体幹と首」をつなぐ役割を兼務している筋肉も、あります。
ほかにも、肩甲骨まわりにある筋肉たちは、肩よりボディ側にあるのですが、
これらは肩甲骨と上腕骨をつないでいる腕の筋肉です。
【問3】骨(関節)で言うと、体幹と腕の境目はどこ?
胸骨と鎖骨の接している「胸鎖(きょうさ)関節」、1カ所だけです。
鎖骨・肩甲骨・上腕骨が集まっている肩は、腕の中の関節です。
肩まわりの筋肉は、とても複雑です。
四つん這いから二足歩行になったので、凝ったり、故障しやすかったりします。
【問4】筋肉で言うと、体幹と腕の境目はどこ?
大胸筋・広背筋の、体幹側の停止部。
大胸筋は、胸骨と肋骨の「胸肋(きょうろく)関節」の位置。
広背筋は、椎骨(背骨)と肋骨の「肋椎(ろくつい)関節」の位置です。
※背骨の骨のひとつひとつを、椎骨(ついこつ)と言います。
この位置から腕や指を動かす意識が、非常に大切です。
アスリート、役者、音楽家などは、身体が資本の職業です。
自分の骨格や筋肉のコンディションに、責任を持たなければなりません。
私は左指が好調なときは、「胸肋関節」から動かしているという感覚は
もちろんのこと、お腹の底の方から動かしていると感じます。