中川恵バイオリン・ビオラ教室

枚方市のバイオリン工房へ、毛替えと調整に行ってきました。

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枚方市へ バイオリンの毛替えと調整に

枚方市へ バイオリンの毛替えと調整に

2021/06/26

♫ 枚方市 樟葉のバイオリン工房へ

毛替えと調整に行ってきました。

 

「Liuteria TAKASHI」

 

京田辺市と枚方市は大変近く、というか隣接しており、天気や気温・湿度はだいたい同じです。 特に京田辺市の北西にある街 松井山手から 枚方市樟葉までは山手幹線が通っていて、車だと本当にすぐです。 バスもあります。 

 

 

バイオリンを習っていると、この楽器の操作はミリ単位であることが分かってくると思います。
左指の置く場所が1mm違うと音程が狂ってしまうし、弓の角度がわずかに違うだけで音がかすれます。

 

しかしバイオリンのメンテナンスはコンマミリ単位。
クサビの削りカスなど、10枚重ねても1mmにならなそうです。

 

 

■今日はこんなことをしてもらいました。

 

♪弓の毛替え


毛量を2割ほど減らしてもらいました。毛替え前は標準より2割ほど多かったそうです。

 

♪弓先のティップ交換


以前からヒビが入っていたのですが、古い毛を取ったら割れていました。
ティップは薄いほど運弓の反応はいいのでしょうが、強度が落ちるので、少しだけ厚めにしてくれました。

 

 

弓が軽くて速く動かせるようになりました。弓元の折り返しがふらつきにくく、弓先もぴたりと吸い付きやすい。

 

腰の弱いオールド弓なので、毛量が少ない方が負荷も減ります。私が現役のあいだ 弓には元気でいて欲しいので、棹にかかるテンションが減ったのは大事なことです。

 

弓が軽くなったので、弓元で折り返したあとの音に、子音が付きにくい。全体的に、しっかりした音を出したい場合は、少し重みが要るようになりました。でもこの毛量が標準とのことなので、自分の弾き方を修正していきたいと思います。

 

 

■楽器のほうは、こんなことをしてもらいました。

 

♪ナット(上駒)のE線の溝を削ってなめらかに

 

4弦の音を確認してもらうと、E線が少しピリついていました。毎日聴いていると気づかないものですね。

 

♪魂柱の位置を少し駒寄りに

 

標準より少し駒から離れていたそう。

恐らく理由があってそうしてもらったのですが(もう忘れた)、音がモサッとしていてレスポンスが悪いと感じていたので近づけてもらいました。

 

♪E線アジャスターのネジのサビ取り

 

動きにくいんですが、古いんですかね、そろそろ交換かな、と私が言ったら点検してくれて。ただサビていただけでした。(汗) 新品のようなスムーズは動きではありませんが、可動域が戻りました。

 

 

全体的に音がクリアになって、反応が良くなりました。とくにD線G線の音がモサモサしていたのが、すっきり。低音の雑味が減って 音色は平坦になったけど、発音はしやすくなりました。レッスンにはこの状態が向いていると思います。

 

 

■最後に、今回は直さなかった保留事項。

 

♪弓のフロッグの貝スライドが浮いている


半月リングに押さえてもらう部分が、折れて無くなっていました。次回直してもらおうと思います。

 

 

♪指板が下がり、E線側の弦高が開いてきている

 

弦高とは、指板と弦のあいだの長さのことです。

ここが開きぎみだと、ハイポジションを押さえるとき指に力が要るのですが、張りのある強い音が出せます。

弦高は年月が経つと開いてきます。

開く原因の1つ目は、左指で触れることで指板が摩耗するため。

2つ目は、指板のペグ側はネックの上に乗っているのに対し、駒側は宙に浮いているため。

 

私の楽器は、真ん中あたりが全体的にやや開き気味だが、E線のハイポジション部分は標準とのこと。

音の張りより押さえやすさを優先して、E線ハイポジションは低めに調整してもらったはずなので、標準ということは弦高が下がってきているということです。

ハイポジション部分より真ん中の弦高が開いてきているのは、そこに左指を置くことが多いからです。

 

オーバーホールするほどでもなく、一律に弦高を低くしたいばあいは、駒を削って低くします。

弦高にばらつきが出てきたら、指板の表面を削り直します。

指板の駒側が下がりすぎて、楽器の鳴りや健康度への影響が出そうになってきたら、ネックも含めたオーバーホールが必要です。

 

バイオリンは、白人男性が決めたサイズです。オーケストラに対抗できる音量が必要なソリストを目指すのでなければ、弦高は低めに調整してもらうと弾きやすくなります。

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