中川恵バイオリン・ビオラ教室

肩甲骨はがし

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肩甲骨はがし

肩甲骨はがし

2023/01/07

「肩甲骨はがし」って最近テレビやネットでよく聞きます。肩こりや四十肩など、肩甲骨まわりの辛さを解消するために、肩甲骨とその周りの筋肉をはがすための体操やマッサージのことだそうです。

 

肩関節・肩甲骨のしなやかさは、バイオリン・ビオラの演奏に大きく影響します。肩当て過敏症 にも関係しています。肩甲骨の周りには、どんな筋肉があるのでしょうか。

 


肩甲骨の表側には、棘下筋(きょくかきん)があり、そのさらに表側には 僧帽筋(そうぼうきん)があります。

 

棘下筋 は、肩甲骨の表面の背骨寄りに起始し、上腕骨に停止しています。起始部が肩甲骨の表側にべっちょりくっついているか、はがれやすいかで、腕のパフォーマンスが違ってきます。

 

起始部と停止部を知ると、筋繊維の方向がイメージできます。「くっついてる」「はがれてる」は、骨付きチキンを食べるときの肉のはがれやすさをイメージしてください。

 

僧帽筋 は、背中上部に大きくダイヤモンド形に広がっている筋肉です。頚椎と胸椎に起始し、鎖骨と肩甲骨に停止しています。首から腕への連動のカギを握っています。

 


肩甲骨の裏側には、肩甲下筋(けんこうかきん)があり、そのさらに裏側には 前鋸筋(ぜんきょきん)があります。

 

肩甲下筋 は、肩甲骨の裏面の背骨寄りに起始し、上腕骨に停止しています。前述の棘下筋と肩甲下筋で、肩甲骨をサンドイッチのようにはさんでいるわけです。(ただし具よりパンの方が小さい。)棘下筋と同じく、起始部が肩甲骨の裏側にべっちょりくっついているか、はがれやすいかで、腕のパフォーマンスが違ってきます。

 

棘下筋と肩甲下筋は、ローテーターカフと呼ばれる肩関節4つの筋肉群の2つで、スポーツ界で重要視されています。

 

肩甲下筋の内側にあるのが、前鋸筋 です。前鋸筋は、肋骨の側面にヒトデのような形で起始し、肩甲骨の背骨側 側面に停止。こんな面妖な形状をしている筋肉はほかにありません。

 

前鋸筋 は、バイオリン・ビオラを弾くために腕を動かすときのカギとなる筋肉です。現代人(私を含む)は様々な便利なものに囲まれすぎて、前鋸筋がビビッています。

 

 

 

体の状態を変えていくには、足し算と引き算の取り組みが必要です。

 

足し算は、顕在意識を使って体の使い方を変えてゆきます。簡単に言えば「こうしよう」と思って気をつけることを指しますが、色んな手法やノウハウがあります。例えば、アレクサンダーテクニークで教わった、こんな話があります。

 

「ピンクの象を、イメージしないでください」

 

実行できましたでしょうか? 「ピンクの像」と言われた時点で、脳裏にピンクの像が浮かび、それを消し去ることは容易ではありません。脳とはこういう働きをする、ということを理解し、それを逆手に取って、課題へアプローチするのです。

いくつかのアプローチ法を紹介しましょう。

 

 青い象をイメージする

 

めちゃんこベタなやり方ですが、「ピンクの象をイメージしない」ことは達成できました。

 

 耳に入ってくる音の種類をカウントする

 

時計のカチカチいう音、外を通る車の音、自分の息の音、そうやって数えていると、ピンクの象のことは忘れています。

 

 全速力で走る

 

意識を使ったやり方とは、脳との知恵比べとも言えます。

 


引き算は、体の動きを阻害するものを、体から遠ざけるだけです。何を遠ざけたらいいのか分からない人は、「日常生活の引き算」タグ の記事も参考になさってください。

 

私はなんにでも過敏に反応してしまう体質ですが、特に電磁波・地磁気から影響を受けやすいようで、引き算を心がけています。

 

バイオリンを弾くというのは非常に繊細な行為なので、日常生活の動作への影響を感じなくても、バイオリンを弾くとわかります。

 

過敏とわかってから食べ物も変えてきましたが、体に悪いものから良いものへ変えたときより、逆のほうが分かりやすいです。

 

最近の私は、甘いお菓子を止めました。止めたといっても、量的には5を1にしたくらいです。ごほうび的に食べていたのを止め、本当に食べたいときだけにしました。
その体の状態で、甘いものを食べると、とたんに変調します。

 

年末はクリスマスにケーキを食べ、生徒さんからクッキーをもらって食べ、それらが体内にとどまっている間は、自分がどこに弓を置いてどんな角度で引っぱっているのかサッパリ分からなくなりました。
もちろん強固な「習慣」があるから弾けてしまうのですが、私が今取り組んでいるフォームの修正のための現在情報は一切脳に上がらなくなりました。

 


足し算も引き算も、なにが効果的かは人それぞれ。Aさんに効いたものが、Bさんに効くわけではありません。体質に合う漢方薬を探すように、自分仕様を探してみてください。

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