体の緊張と弛緩
2022/08/18
バイオリンを弾くには、「音の高さや長さが認識できる・音楽に対する感受性」といった音楽的な能力に加えて、「体をコントロールする」能力が必要です。
①視覚や聴覚
②触覚
③固有受容覚(体の部位が、3D空間のどこに位置しているかの感覚)
④前庭覚(平衡感覚)
などの感覚器官から得た情報を処理し、骨や筋肉をうごかす指令を出す運動能力です。
子供がバイオリンを習うと、これらの能力が伸びゆくさなかに反復練習をすることになります。ゆえに、強固な「バイオリン演奏フォーム」を身につけることができます。
しかし、初心者・経験者を問わず大人が上達しようとするならば、「体のコントロール力」が衰えゆくなかで練習しなければなりません。
固有受容覚や前庭覚とは、ひっくるめて分かりやすい言葉におきかえれば、「身体感覚」と言えるでしょうか。
固有受容覚は、ボディマッピング力とも言います。ボディマップ/ボディマッピングという単語を知ったとき、わかり易い言葉だと思いました。体の地図を感知する力、ということです。
「音への認識」と「体のコントロール」は、別個の能力ではなく、大元は共通しています。バイオリンを弾いている身体がよく動くときは、音感もよく、楽譜もすいすい読めます。
体のコントロール力の低下には、2つの原因があります。1つは加齢。もう1つは外部からの邪魔(合成化学物質や人工電磁波)です。
前者は「能力を鍛える」という足し算で低下を防ぎます。後者は引き算により影響を減らします。
眉間のシワと、歯の喰いしばり
10年近く前、同年代の女子4人で、京田辺 心穏cocon(今は木津川市)で新年会をしたときのことです。
「最近 朝起きたとき体がこわばってて、ばきばきいうの」と1人が言い出しました。ほかの2名も「そうそう」と同調。「歳かなー」とわいわい。
平静さを装いながら内心どっきり。実は私もそうでした。このまま行くと体動かなくなる、バイオリン弾けなくなるかも。。
危機感をおぼえた私は、床に入って意識を失う前と、眼が空いて意識が戻ってきた時に、こんなことを始めました。
●寝床に入ったら、変に力を入れているところがないか、もっと力を抜けるところはないか、自分の体を意識で巡回する。発見したらゆるませる。意識があるかぎり巡回しながらゆるませ続ける。(そのうちに寝てしまう。)
最初は力んでいる部位がいっぱいありました。しかし何年も取組を続けているうちに、そう努力せず、体をゆるませられるようになって行きました。
●朝意識が戻ってきたら、そのまま体の巡回に入る。変に力を入れているところがないか、もっと力を抜けるところはないか探す。
これがまたビックリするぐらい力んでいて、「なんでそんなことしてるワケさ、私の体!」というくらい重症でした。
思ってもみなかったのが、眉間のシワと、歯の喰いしばり。一体全体どうしてヒトは歳をとると、起床時、眉間にシワを寄せるのでしょう?
え~私はそんなことしてないもん、と思ったアナタ! ご家族に頼んで、起きる直前の顔をチェックしてもらってください。自分の手を眉間に持っていって触ってもいいです。
歯の喰いしばりも、これまた不思議です。ヒトは何故そんなことをするのでしょう?
当時 歯の詰め物を金属からセラミックにしたばかりで、歯医者さんからも喰いしばり注意報を受けていました。歯茎を見るだけで、歯医者さんという人種には喰いしばりの程度がわかるようです。
喰いしばりがひどいと、セラミックを噛み割ってしまう患者さんもいるそうです。金属詰め物から溶けだした重金属や、電磁波の帯電の影響で喰いしばってしまう、という側面もあろうかと思います。そんな患者さんは、一旦プラスチックの詰め物にして、金属による悪影響を取り、喰いしばりを改善してからセラミックを入れるのだそうです。
アレルギー性鼻炎
お蔭様で起床時の体のこわばりはなく、体もばきばき言わなくなったのですが、体がゆるんでくると子供時代のアレルギー性鼻炎が再燃してきました。
目が覚めて、起き上がって活動しだすと、鼻水がだらだら出るのです。目や鼻がかゆいので、感冒性のものではなくアレルギーだとわかります。
アレルギー反応というものは通常、加齢とともに免疫力がにぶり、弱くなっていくはずです。しかし健康を取りもどせば取りもどすほど、体がゆるめばゆるむほど、鼻水は出やすくなっていきました。
仕事で困るとき、辛いときは、「麻黄附子細辛湯」という漢方薬の出番です。鼻水も咳もピタリと止まります。枚方市 香里園『健心(こうしん)』の先生が見つけてくれた漢方薬で、私の体質に合っているため、どんな症状のときもこれを飲みます。薬が体を通過して体外へ排出されたあとは、すっきり感があります。
漢方薬は「体質」に合わせて服用するのですが、西洋薬は「症状」ごとに服用します。発熱には〇〇、鼻水には□□、胃痛には△△、といった具合です。
西洋薬の多くは、体を緊張させて症状を止めます。服用すると体がこわばり、体外へ排出されたあとも違和感が残ります。
健康状態が良くなってくると、「原因物質に暴露→鼻水が出る」という時間の長さが、どんどん短くなってきました。もっとも顕著だったのが、砂糖&乳製品&小麦粉のトリプルパンチであるケーキやクッキー。体の処理能力をこえていると、食べ終わった瞬間に鼻水が出ました。
会話をしている相手から、この映像見て!とスマホを渡される。そういうことってあります。すると鼻水がツツーッと流れ出します。
相手に気をつかわせないよう鼻水をごまかしながら視聴し、スマホを返すと、鼻水が止まります。家電製品の電磁波&4GやWiFiの無線波、2つの周波数のダブルパンチなのでしょう。
化学物質や電磁波の引き算
私は合成化学物質や人工電磁波によって、体調が悪化しますが、感受性はひとりひとり異なっていて、影響の受けやすさは違ってきます。アルコールやコーヒー、食物アレルギーなども、同じものを食べて命の危険がある人もいれば、平気な人もいます。
どんな物質にも副作用(副反応)があります。漢方薬も。人にとって都合の良い作用しかない物質は、ありません。利点(ベネフィット)と難点があるのです。
利点は強調されやすいので、私たちは利点についてはよく認識しています。というか、日々すりこまれています。消費は善、経済が回ることは善とされているからです。
しかし難点はあえて言われることがありません。ですので困った症状が出ているのに、原因物質に気づかないことがあります。
私たちには難病が増えています。アレルギーが、免疫疾患が増えています。生殖能力が衰えてきています。原因があるはずです。
合成化学物質や人工電磁波には、免疫系を壊したり、生殖力を狂わせたり、発癌を促したりする難点があり、そうした研究は多数発表されていますが、社会として引き算しなくては、という動きにはつながっていません。
目の前のベネフィットに人は弱いのでしょう。
合成化学物質の開発は、より安全な物質、量的に安全な基準値、そういう方向へは行っています。しかし検査方法、検査期間の長さ、用いられ方は、健康より経済が優先されています。たとえば使用のガイドラインは単品で使われる前提で決まるのに、1つの製品に何十種類も使われるので、食品添加物だけで年1.2kg以上。鼻や皮膚を経由する物質も含めたら一体何kgになるのでしょう。
世界の認知症患者は、ググってみると推定6000万人くらいのようですが、日本の患者数は600万人を超えたそうです。「感覚器官と運動器官のスムーズな連携」の鈍化は、認知症の症状のひとつとされています。体が動きにくい、その延長線上には、病気が待っているのです。
日本人の主食はお肉とお菓子
総務省の家計調査によると、日本の食卓では、お肉とお菓子に食費の4割が使われているそうです。自分の食卓と比べてみました。
お米 パンと麺 魚貝 お肉 野菜 果物 菓子
5% 11% 17% 21% 16% 10% 20%
13% 15% 14% 10% 30% 9% 9%
※上が日本の食卓、下が私の食卓
※乳製品、大豆製品、調味料、油脂、飲料は除外
総務省のデータは2021年度ですが、私のデータはここ半年のものです。お菓子が多くてビックリ!
実は京田辺から井手町へ越してから体調が良くなり、20年来セーブしていたお菓子を徐々に解禁したのです。井手町は空気と水がきれいで、磁場がよいためと思われます。人間関係にも恵まれて、機嫌よく暮らしています。
解禁の口火を切ったのは2020年の夏、オルターのアイスキャンデー。それまでケーキやチョコレートは年に数回、アイスクリームに至っては数年に1回しか食べていませんでした。
お菓子を普通の人と同じように食べてみたらどうなるんだろう?という実験的な興味もあり、少しづつ量を増やし、毎日クッキーなどを口にするようになりました。
なんだか体調がおかしい。お菓子のせいでは? と思ったのは2022年7月下旬。
鼻炎、粘膜のかゆみ、喉の腫れ、吹き出物、顎がはずれやすい。
どれも「日常生活に支障がある」と言えるくらい、ひどくなっていました。
体調や身体感覚は徐々に悪くなるので、「体が高度に動くことが必須」な仕事をしているのに、気づけませんでした。
お菓子を食べる量に急ブレーキをかけたら、症状は明らかに改善しました。バイオリンの弾きやすさも戻ってきました。
イネイト整体
イネイト整体という波動を使った療法に、お世話になっていた時期がありました。15年くらい前のことです。
出会ったのは京都市内の美容院。ヘナによるカラーリングの待ち時間に、イネイトの波動具を付けてくれたのが、最初の体験でした。おそろしく体調が良くなったため、枚方市や木津川市のサロンに通いながら、日常生活における引き算に取り組みました。
創始者の木村先生のもとへ、木津川市のセラピストさんが連れていってくれたことがありました。めったにない関西での面談で、1人あたりの所要時間は数分です。
木村先生は私を見るなり「ひどい過緊張だね」と一言。それは体調がかなり改善したと信じていた頃だったのですが。
「過緊張」と言われたのはショックではありましたが、課題を明るみに出してもらえた貴重な指摘でした。
バイオリンは弾き続けていましたし、アマオケのエキストラも続けていました。止まったら、諦めたら、二度とバイオリンは弾けなくなる。真っすぐ歩くことも出来なかったくせに、必死でバイオリンを弾いていました。