左手を使おう
2021/10/22
♫ 人はどうしても利き手ばかり使ってしまいます
利き手ばかり使ってしまうのは、習慣に従っているのが楽だからです。
バイオリンは両手・両腕をバランスよく活躍させなければなりません。特定の部位を過度に使い過ぎると、やりたいことがやれないばかりか体を壊します。
両方の手を並べて見てください。利き手の方が指が太かったり、関節が大きかったりしませんか?
私の手は、右指の関節が、左に比べてガッシリしています。体調が悪い時代に、右手ばかり使うクセが出来上がってしまったからです。体調が悪いほど、利き手偏重になる気がします。
♫ バイオリンは、どうして左指で指板を押さえることになったのでしょう?
利き手である右指で押さえる方が楽だったのに。
答えは、
バイオリンは右の方が難しいから。
繊細なコントロールが必要とされるから。
♫ 手を使う時にいちいち、どちらの手を使うか考えて差し出すのは大変
というか無理です。
日常生活の中に組み込んでしまうのがお勧めです。
片手でする動作を、右手(利き手)から左手へ置き換えます。
鉛筆で字を書く、お箸でごはんを食べる、歯を磨く、といった複雑な動きは無理なので、シンプルな動作を見つけてみてください。
♪カバンをつかむ
などはどうでしょうか?
バイオリンケースをつかむ。
チャックを握って開ける。
ケースの蓋を開ける。
これも誰でもできそうですね。
譜面台のネジも、左手で締めることができます。
譜面台は組み立てっぱなしですか?
譜面台は、たいていネジ部分が壊れて使えなくなります。
使い終わるたびネジをゆるめておくと、長持ちします。
ただし! 譜面台のネジをいちいちゆるめることで、バイオリンの練習から遠ざかってしまうのは本意ではありません。譜面台の寿命より、バイオリンの練習へ向かうハードルが低い方が大切です。
♪扉や窓を開ける
動作はどうでしょうか?
どちらの手でしているか、まずは観察してみましょう。扉の向きによって左右の手を使い分けている方は、身体感覚が優秀?です。ちなみに私は優秀ではありません。必ず右手が出ます。困ったもんです。
「この扉を開けるときは利き手じゃない方を使う」と決めてしまいましょう。その方が合理的であれば、定着してくれます。
扉を開けるとき、何かモノを持っている状態ならば、利き手じゃない方で開けるというルールは「スイッチOFF」にします。
両手でする動作は、考えだすとこんがらがるので、この取り組み自体を放棄するようにします。
♪PCのマウスは左側に
置いています。
操作するのに人差し指は使いません。つい中指を使ってしまうので、薬指に習慣を変えようとしています。キーボードを叩くとき、〇〇キーは小指で叩くと決めてしまうのもいいでしょう。
バイオリンの、何かの練習になることにお気付きでしょうか? そう、弓の竿の上の小指を、繊細にコントロールする練習になります。
弓の竿の上に右小指を置くのは、難易度が高いと思われている初心者さんもいらっしゃるでしょう。
しかし私のバイオリン教室で初心者さんに色々と練習させてみた結果、右手の小指の形を作るのはそう難しいことではないといえます。
♪家事仕事はやれることが沢山
あります。
洗濯バサミは左手で、人差し指以外で広げましょう。
洗濯機のボタンも、左中指や左薬指で押しています。
洗濯槽から洗濯物を取り出すのは左手で。
私は洗濯物は手洗い、脱水だけ機械にしてもらっています。洗いあがった洗濯物が気持ち良すぎて、心地よさに止められなくなりました。手洗いのほうが汚れがよく落ちます。量が多いときは無理せず洗濯機にまかせます。
ドレッシングを振る,ヤカンを手に取る等、家事周りは置き替えれる動作が沢山あります。コーヒーをドリップするのも、利き手でない方で持つ習慣を身につけてしまえば、何も考えなくてもそうなります。
片手でしている簡単な動作を洗い出してみましょう。